フレッド・ローレンスガイルズ-伝記ウォーホール パーティのあとの孤独

伝記 ウォーホル―パーティのあとの孤独

幼いころは母親ジュリア、学生時代は美術をともにこころざす友人がいた。ファクトリーには四六時中アウトサイダーが入り乱れ、夜ごとのパーティでは社交界の名士とゴシップに花を咲かす。アンディはつねに誰かと一緒だった。誰かに守られていた。天使のように無垢で、ナイーヴなぼろぼろアンディ。なぜ、こんなにも孤独という言葉がつきまとうのだろう。いま、ウォーホルがかつらを脱いだ。イメージばかりがひとり歩きしたポップアートの鬼才の人生。初の本格的伝記。

あんまりウォーホールに興味がないけれども読んでみた。興味が無いのに伝記なんか読むもんじゃないと身にしみてわかった。
ウォーホールがどこで何して評価されたとかゲイの友達と疎遠になったとか映画が売れなかったとか正直読んでて面白いもんじゃないね。興味がないから。
でも個々のエピソードには面白いものがあった。ドイツ人記者のウォーホールへのインタビューがすごい。

記者「わたしが感じたのは、一見したところ関連性のないものが、実は全体をなしているというコンポジションの感覚です。(中略)あなたが意図してい     るのはそういうことでしょうか?」
アンディ「いろんな人が集まる」
記者「いま、あなたはポップアーティストと呼ばれています。その意味がよくわかりません。そもそも『ポップ』とは何を意味しているんでしょう。(中略)あ     なた自身はどう定義しますか、またあなたは何を欲しているんでしょう?」
アンディ「おかげで忙しくしていられる」
記者「おかげで忙しくしていられる、と。(中略)あなたはいわゆる『アングラ』映画を作っていますね。それらは何を描いているのでしょう。あなたは自分     の映画で何を表現したいのですか?」
アンディ「考えたことないな」
記者「・・・あなたって人はインタビュアー泣かせですね・・・」

兎に角、変な人だったんだな。
☆☆