古川日出男-13

13

霊力の森、黒いマリア、神のドキュメント、降臨、未開部族、サル学の現在、邂逅、闇の奥の闇、無限の色彩の画布、狂信者、黙示録、千年王国、裏切り、復讐、殺戮、再会そして、つきまつわる謎の認識票「13」と分身「13」。全知全能のエンタテイメント小説。

8年前は古川日出男もこんなもんだったのか、というのが正直な感想。
文章がくどい。ストーリーも出だしは文句なしに面白いものの、二部以降はそこはかとなく漂う自己陶酔臭がきつい。


一番気持ち悪いと思った文章を引用。
"基本的にはメディア・シャイなCDだが、この記者と『ロッキング・オン』誌の姿勢は評価し、気を許していた。欧米のロック・ジャーナリズムにはない、音楽をアート(芸能ではない、人生を実現し得る芸術)の一形態として捉えているアティチュードが気に入っていた。"(p437)

ロッキング・オンってそんな高尚な雑誌じゃないだろ・・・。
☆☆☆