森見登美彦-四畳半神話大系

四畳半神話大系

大学3回生の春までの2年間を思い返して、実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう。打たんでも良い布石を狙い澄まして打ちまくってきたのは、なにゆえか? トンチキな大学生の妄想が京都の街を駆け巡る!

話の内容自体は前作「太陽の塔」と何一つとして変わりは無いのだけれど面白い。
太陽の塔」のときはそのぼんくらぶりに共感しつつも駄目駄目言っているもののどうせお前は京大じゃないかというやっかみとで四肢が引き裂かれるような思いを味わったものですが、二作目ともなるとそれにも慣れて何というかテキストが面白いってそれだけで十分すごいことだよなと思うしだい。
ストーリー構成もトリッキーになっていて、ループものなのかと思いつつ読んでいたらそれは間違いでパラレルってました。ストーリーの仕掛けが解き明かされる八十日間四畳半一周は本当に面白く、締め方も前作と違って綺麗。
☆☆☆☆☆