矢作俊彦-複雑な彼女と単純な場所

複雑な彼女と単純な場所 (新潮文庫)

「その夏、私たちは、ある事情から巨額の金をつくることに熱中していた」―大友克洋アメリカに売り飛ばし一攫千金をたくらむ矢作一味は、この天才マンガ家のスランプ解消作戦に着手。バケツ一杯のカニを食わせるべく、北海道に飛んだ…。抱服絶倒のカニ食い道中「カニを、もっとカニを!」など、痛快無比、快刀乱麻の毒舌が冴えわたる、鬼才矢作俊彦初のエッセイ集決定版。

小説かと思って読み進めていたので、漫画家だった頃の大友克洋カニを食べに登場したところで初めてエッセイなのだと気づいた。
そしてエッセイだと考えると冒頭の妙に気障な横浜の不良がどうのこうのといった部分がとてもこっぱずかしく感じられた。
その後延々と石原裕次郎が云々といった文章を目で追わされたが、あまり印象には残っていない。
この人の普通の小説は面白いんかなあ。
☆☆☆