チャールズ・ストロス-シンギュラリティ・スカイ

シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)

「わたしたちを楽しませてくれますか?」ある朝、新共和国の辺境惑星ロヒャルツ・ワールドに降りそそいだ携帯電話から聞こえてきた不思議な声は、住民の語る「物語」と引き換えに、3つの願いをかなえはじめた…お金、自転車、家、核融合爆弾…それがどんな願いでも。かくて惑星社会は大混乱に。この事態を「侵略」と決めつけた新共和国皇帝は、ただちに攻撃艦隊の派遣を決定したが…。英国SF期待の新星が放つ衝撃作。

早川書房が最近力を入れている英国発のニュー・スペースオペラ
アレステア・レナルズやポール・J・マコーリイ、ピーター・F・ハミルトンと同じく、やたらめったらに詰め込まれた圧倒的な情報量が魅力の一つだろうか。
この「シンギュラリティ・スカイ」は他の英国新進SF作家の諸作品と比べても情報の広さと量が凄まじく、哲学・社会学から量子力学まで広範囲にわたって際限なく情報が投入されている。イギリス人らしく所々に散りばめられたユーモアも楽しい。
訳はジャック・ケッチャムなどを翻訳している金子浩氏で読みやすいし、気楽に楽しめる娯楽大作って感じで私的には「啓示空間」よりも面白かった。
(訳でただ一つ気になったのはP400の「頭発射するべきなのよ!」という所。ヘッドショットのこと?)


それとバナナナメクジは確かに気持ち悪いね。キスしようとしている画像があったけど、自分なら間違いなく吐いてる。
☆☆☆☆