ダグラス・クープランド-ジェネレーションX 加速された文化のための物語たち

ジェネレーションX―加速された文化のための物語たち (角川文庫)

ビジネス・エリートたちの拝金主義にうんざりし、都会を逃げ出した男女三人。砂漠のバンガローで独立した暮らしを始めた彼らは、自分たちの人生の価値を発見する。20世紀の終わりの、そして新しい次の1000年の始まりの世代―ジェネレーションX。その精神的生活を完璧にとらえた、注目のカルト・ロードノベル。巷で増殖するX世代のバイブル、待望の文庫化。

クリスマスという童貞にとってもっとも毒々しくやかましくうとましく捨身になりがちな期間をどう過ごせばよいのか。
答えは一つ。
黒丸尚の文章を読んでトリップし、世俗から解脱することである!!


というわけでルーディ・ラッカーの「時空の支配者」と「ジェネレーションX」のどちらを読むか迷いに迷ったわけですが、「時空の支配者」の吾妻ひでお絵が何となく失踪日記を思い出させて暗い気持ちになったんで「ジェネレーションX」を選んだ。
それにジェネレーションXって何かサブカルっぽくてかっこいいしね。


んでこの小説の内容はどんなのかというと、現代の若者達の生態をカート・ヴォネガット的なペシミズムとサブカルチャーポップカルチャーを交えて描くといった感じのもの。
最後らへんの「(日本人に対して)いつも頭の中で声がきこえはしないだろうか――きみたちは選ばれた人間だ、『幼年期の終わり』の子どもなのだ、と告げる声が。」という一節は最高にロックじゃないだろうか。多分脳で考えた事をそのまま理性で検閲もせずに表にだしてるんだろうな、この人は。

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