ジェフ・ヌーン-ヴァート

ヴァート (ハヤカワ文庫SF)

ヴァートとは、新手のドラッグ。効用によって色分けされた羽を口のなかに差し入れて喉奥をなでれば、眼前にヴァート世界が出現する。マンチェスターの片隅でヴァート浸りの日々を送るスクリブルには、呪わしい過去があった。謎の黄羽でトリップし、妹をヴァート世界に置き去りにしてしまったのだ。最愛の妹を取り戻したい一心で、スクリブルは絶望的な探索を続けるが…A・C・クラーク賞に輝く、新鋭の超話題作。95年には最優秀新人賞にあたるジョン・W・キャンベル賞を受賞。

妹萌え〜な兄貴が、黄羽<キュリアス・イエロー>のヴァート世界に閉じ込められちゃった妹を助けようと頑張る話。
僕がこの「ヴァート」に関して言いたいことは、柳下穀一郎氏の解説が全部言っちゃってますね。


だが、あのオチについては少し言いたい。
北野勇作の短編とかでこんなんあったな、と余韻に浸ってたら最後の最後で「メタオチでした!」ですよ。
メタオチってのは「今まで何だったんじゃい!」って気分になるからあんまり好きじゃない。
クリストファー・プリーストの「魔法」ぐらいメタである意味があればいいんだがなあ。
「ヴァート」も意味はあるっちゃあるんだが・・・。
☆☆☆☆