神林長平-帝王の殻

帝王の殻 (ハヤカワ文庫JA)
「あなたの魂に安らぎあれ」に始まる火星三部作の一つ。
人工的な魂ともいえる機械・PAB(Personal Artificial Brain)を駆使しての神林長平らしい議論が冴える。
自己とは、意識とは?機械知性とは?
そういった議論が選考しすぎて肝心のストーリーがおざなりな部分もあるけれど、そこら辺のアンバランスさも神林長平の魅力かなぁ。
そしてこの物語は親と子の物語でもあり、クライマックスでの親子の和解にはちょびっと泣きそうになった。
やっぱ神林長平は面白いわ。
☆☆☆☆