2005-07-27 神林長平-帝王の殻 SF 「あなたの魂に安らぎあれ」に始まる火星三部作の一つ。 人工的な魂ともいえる機械・PAB(Personal Artificial Brain)を駆使しての神林長平らしい議論が冴える。 自己とは、意識とは?機械知性とは? そういった議論が選考しすぎて肝心のストーリーがおざなりな部分もあるけれど、そこら辺のアンバランスさも神林長平の魅力かなぁ。 そしてこの物語は親と子の物語でもあり、クライマックスでの親子の和解にはちょびっと泣きそうになった。 やっぱ神林長平は面白いわ。 ☆☆☆☆