グレッグ・イーガン-万物理論

万物理論 (創元SF文庫)
ようやく読み終わった・・・・。
4日かかりましたよ(他の本に浮気しながら読んでたんで当然か)
ジェンダー、生物学、物理学、政治、宗教を大量に詰め込んだハードSF。
多分これまででたイーガンの長編では一番の情報量では。
あまりにもアイディア・ガジェットを詰め込みすぎ、かつ話が長い事もあって本筋がぼやけてるような気もするが、イーガンだからいいんです。面白いし。
あと「宇宙消失」「順列都市」よりも話の締め方が上手いと思いました。
「SF作家」としてだけではなく「小説家」としてもイーガンは進歩してるみたいですね。


9月にはくそ難解らしい「ディアスポラ」も出るみたいで、不安ながらも嬉しい。
☆☆☆☆☆

パット・マーフィー-ノービットの冒険―ゆきて帰りし物語

ノービットの冒険―ゆきて帰りし物語 (ハヤカワ文庫SF)
J・R・R・トールキンの「ホビットの冒険」をパロディ化したユーモア・スペースオペラ
丁寧に「ホビットの冒険」のストーリーをなぞっているし、浅倉久志さんの訳もちゃんと瀬田貞二さんの訳をまねてる。もちろんゴクリやスマウグ、指輪みたいなものも出てきます。
だが、何だか楽しめなかった。
ホビットの冒険」をスペオペに置き換えるというアイディア自体は面白いんだけど、ただそれだけで平坦な小説という印象。
でもアマゾンのレビューを見ると外国では受けてるみたいなんだよなぁ。
僕の知識が足らなくて細かいネタを僕が楽しめなかったけかも?

それとアメリカ版の表紙は日本版より数倍悪趣味で意味不明だと思いました。
一体この表紙のどこから「ホビットの冒険」をパロったユーモアSFだと判断できるんだよ。
☆☆