泉鏡花-草迷宮

草迷宮 (岩波文庫)
実は現在金沢に住んでいるので、泉鏡花の小説を一つぐらい読んでおかないと駄目かなと思い立ち読了。とても面白かった。
要はマザコン野朗が怪異に見舞われるという物語なんだけど、200Pに満たないこの小説の二重三重に入り組んだ構造に圧倒される。
解説で言われているように葉越明=小次郎法師なのだとしたら、夢の中で小次郎法師を葉越明が殺していることはどう解釈すればよいのだろうか。
最後の手毬唄が冒頭の手毬唄に繋がっていて、ループ構造を成していると考えると面白いなあ。