ソムトウ・スチャリトクル-スターシップと俳句

スターシップと俳句 (ハヤカワ文庫 SF (580))
名前からユーモアSFとかそんな感じだろうと思って読んだんだけど、全然違った。最狂のマッドジャパンニューウェーブって感じ。<千年期大戦>により世界中が汚染され奇形児があふれかえる中、日本だけは汚染を免れていた。しかし、鯨が日本人の先祖だったことが判明し、先祖殺しの罪を知った日本人は終末大臣タカハシの画策により次々と自殺していく・・・みたいなお話。
なんというか、ローカス賞をとるくらいだから本筋は普通に面白いし不思議な魅力があるんですよ。でも日本人としてみると色々と突っ込みどころがあって、特に終末パビリオンで日本人が自殺してくところなんて噴飯もの。投身自殺や割腹自殺はともかく、富士急ハイランドのジェットコースターに乗って自殺ってのはアホくさすぎる。しかも作者自身もそれを自覚してるから余計に立ちが悪いような気が。怪作という言葉がふさわしい小説ですね。


余談。
ぐぐってわかったのだけど、この「スターシップと俳句」をモチーフにした歌があるらしい。
Kathy Marというシンガーソングライターが作った歌でタイトルはまんま「Starship & Haiku
http://www.ovff.org/pegasus/songs/starship-haiku.html
CDにはなってないみたいなのが非常に残念。一体どんな曲になってるんだろうか。
個人的にはこれもニューウェーブ系の、ちょっとネオアコっぽい曲だと妄想。
☆☆☆