ハリー・クレッシング-料理人

料理人 (ハヤカワ文庫 NV 11)
豪華な城でデブレックス状態になることを夢見る料理人、わが名はコンラッド
彼は城を所有する地元の名家、ヒル家に料理人として取り入ることに成功し、得意の料理で家の者を太らせたり痩せさせたり執事を老衰状態に追い込んだり使用人を殺したり懐古したり敵対するのコックの手を刺して町から追い出したり酒場を儲けさせたり閑古鳥を鳴かしたり駆け落ち寸前だったヒル家の一人娘を寝取ったり一人息子をコックにしたりその母と父を召使に教育したりとやり放題。
その暴虐に誰かが反旗を翻しデブレックス化反対運動をするかと思ったら、流石はヒューゴー賞にも名前を残すわが名はコンラッド、誰一人敵をつくることなくお城でぶくぶく肥ったとさ。



料理で人の健康状態を著しく左右してしまうって話は荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険第四部のトニオさん、もしくは筒井康隆の薬菜飯店を思い出しますがハリー・クレッシングがこれの元祖ってわけでも無いんだろうな。多分。
それにしても上手い料理が食べたくなった。
☆☆☆☆