チャールズ・シェフィールド-マッカンドルー航宙記

マッカンドルー航宙記 (創元SF文庫)
続編が出るって事なので読む。

太陽系最高の天才物理学者マッカンドルー。日々マイクロブラックホールとたわむれるこの変人科学者が画期的な航法の新型宇宙船を開発し、相棒の女船長と共に大宇宙へと乗り出した。二人を待ち受ける驚異の事件の数々! 科学者である著者が持てる知識を遺憾なく発揮した本格ハードSF。著者自身による科学解説を付す。

スペオペとハードSFがきちんと融合された傑作。
なんて例えれば良いのか・・・・・。ジョージ・R・R・マーティンスティーヴン・バクスターって感じだろうか。
慣性を重力で相殺する、故に50Gでも100Gでも人間は大丈夫という相殺航法がすげぇ。
つい最近読んだ谷甲州のSFに出てくる超光速航法とは別のベクトルのすごさ。だってこっちはまともな物理学なんだもの。
それに船を動かすための莫大なエネルギーを獲得する方法にも度肝を抜かれた。
こんなのありかー。


もう一つびっくりしたのは解説が橋本淳一郎なこと。物理の参考書でよく目にしてたけどSFも書いてたのか。
その解説というのも相殺航法を物理的に解き明かしてくれるもので、大変面白い。
(大学一年生レベルの物理とのことだったが全然解けなかった・・・・。ヤバイ)
☆☆☆☆