フィリップ・K・ディック-マイノリティ・リポート

マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)
マイノリティ・リポートと追憶売ります(トータル・リコール)という二つも映画化されている短編が収録された短編集。お得です。
だが個人的に一番面白かったのは「水蜘蛛計画」
小説としては他の短編の方が優秀なのかもしれないが、水蜘蛛計画はディックらしからぬユーモラスな短編でニヤニヤ笑いが止まらなかった。
まずSF作家=プレコグというアイディアが素晴らしい。しかもそれに絡んでくるのはポール・アンダースンやディックが大好きなA・E・ヴァン・ヴォクト!これでつまんなくなるわけは無い。
他にも名前だけの物を含めて、アシモフブラッドベリハインライン(ディックはハインラインから金を借りた事がある)など時代を反映したSF作家がずらり。
完全にSFファン向けの小説で人を選びますが、僕は大好きです。
それに他の短編も及第点以上の出来だしね。
☆☆☆☆☆