ジャック・ヴァレ-異星人情報局

異星人情報局 (創元SF文庫)

世界中で発生するUFO事件の大半は意図的に演出されたものだった。この欺工作の中心にある組織が異星人情報局――大統領も存在を知らない秘密機関である。だがただ一つ欺ではないものがあった。彼らはこの世で唯一の“本物の”UFOを捕獲するべく工作を進めていたのだ。世界的研究家が描く謀略SF。訳者による詳細な注釈を付す。

UFOです、UFO。
僕自身はUFOいないよ派の人間なんで、「UFOはいたんだよ!マジで!」みたいなUFO万歳的スタンスで書かれるとひじょーにつらいものがある。
だけど「異星人情報局」は訳者である磯部剛喜の解説によれば「SFとしての骨格を明瞭にそなえた力作」だそうなんで読んでみました。


それで読んだ感想はというと・・・・・ただ一言つまらん。
最初は「UFOなんていねーよ」だが、だんだん「やっぱUFOいるんじゃねーの」に移り変わり、えんえんとその方面の薀蓄と下手糞な謀略スリラーを読まさせられる。主人公にUFOの情報を教えてくれた人がその直後に謎の組織に殺されるとかさ、今時そんな安直な話はXファイルでもやらないって。
んで最後は「UFOは宇宙から来たと思われてたけど、あれは嘘!実は平行世界から来てたんだよね」という結論とこれまた極安のラブロマンスで終わる。
なんじゃこりゃ。UFO大好きっ子以外には読む必要の無い小説です。