ジョージ・R・R・マーティン-サンドキングズ

サンドキングズ (ハヤカワ文庫SF)
最近絶好調のジョージ・R・R・マーティンのSF短編集。<氷と炎の歌>、タフの方船などで人気も上がってきただけに待望の再刊ですね。
やはり前評判どおりに「龍と十字架の道」と表題作「サンドキングズ」は文句なしに面白いし、「<蛆の館>にて」もローグ系のゲームっぽくて好き。


特に「龍と十字架の道」はいいなあ。
ハイペリオンのデ・ソヤ神父大佐みたいな異端審問官の主人公が、裏切り者であるはずのユダを聖者とする異端信仰と対決する話。
まずタイトルが逸品で、作中の絢爛かつ退廃的な雰囲気もたまらん。
当たり前のこと言ってるなぐらいにしか思わなかったけど、<嘘つき>が喝破する信仰の正体はキリスト教徒だったらもっと衝撃的に感じられたかもしれない。
☆☆☆☆☆